2015.04.24
前回まで不眠に対する対応を書いてみましたが、それでも寝付けない方、
夜に目が覚めてしまう方は沢山おられます。
どうしても、薬を使用しないといけない事も多々あります。
今回は不眠症に使用するお薬について書いてみます。
我が国では1950年代から睡眠薬が使用されるようになりました。
【GABA受容体作動薬】
(脳の活動性を抑えて眠りに導く)
1)バルビツール系、非バルビツール系
1950年代に使用されていた薬で毒性が強いなどで最近はほとんど使用されていない。
2)ベンゾジアゼピン系、非ベンゾジアゼピン系
脳の興奮を抑えるGABAという神経伝達物質の働きを促す事により、脳の活動を休ませ眠りへと導きます。
① ベンゾジアゼピン系
リーゼ、デパス、ソラナックス、、メイラックス、リスミー、サイレース、ロヒプノール、ユーロジン、ドラールなど
② 非ベンゾジアゼピン系
マイスリー、アモバン、ルネスタなど
【メラトニン受容体作動薬】
(メラトニンと同じ働きをする薬)
メラトニンは睡眠ホルモンと呼ばれ、体内時計の調節に関係し、睡眠と覚醒のリズムを調節する働きがあるホルモンの一つです。
メラトニン受容体作動薬は、脳内のメラトニン受容体に作用し、体内時計を介することによって、睡眠と覚醒のリズムをを整え、睡眠を促進します。
ロゼレム
【オキレシン受容体作動薬】
(覚醒を維持するオキレシンの働きを抑えて眠りに導く)
「オキレシン」は起きている状態を保ち、安定化させる(覚醒を維持する)脳内物質です。
オレキシン受容体拮抗薬は、その「オキレシン」の働きを弱めることによって眠りを促す、新しいタイプのお薬です。脳の覚醒にかかわるシステムを抑制する事によって、脳の状態が覚醒から睡眠に切り替わる事を助け、自然な眠りへと導きます。
私も期待しているお薬です。
興味をお持ちの方は声をかけてください。