2015.02.03
最近(かなり以前からかもしれませんが)企業のコンプライアンスの問題です、などコンプライアンスという言葉を耳にします。
企業のコンプライアンスという場合は、企業がいかに厳密に法令を守るかという意味で用いられています。
医療の現場で用いる場合には、医師の指示のもと、いかに服薬管理を行うかという意味で用いられます。
つまり、コンプライアンスが悪いというのは、指示に従って服薬していないという意味です。
しかし、これには患者さん側の意見は完全に排除されており、医者の言うとおりに薬を飲みなさいというのが前提です。
この考えに変わって登場したのがアドヒアランスという考えです。
これは、患者さんに十分治療内容や服薬の重要性を理解していただいた上で、患者さんの意思決定により治療協力に基づいて、服薬厳守を行って行こうという考えです。
選択の自由やセカンドオピニオン、自己責任など現在の流れがすべて良いとは思いませんが、服薬に関しては、少なくともその必要性を十分理解していただくのは医者の責任であり、私も反省する思いででこのブログを書きました。